下水汚泥を肥料化すると危なくないの?
まず下水汚泥から作られた肥料は、肥料取締法により「普通肥料」になります。また、下水汚泥は産業廃棄物となります。
この普通肥料は登録制になっており
・汚泥が発生している施設の場所とその処理構造
・汚泥そのものの分析表
・肥料成分の試験結果
・有害物資の溶出試験結果
・植害試験(発芽試験)
上記の書類等を添付して登録を申請します。条件をパスしたものだけが普通肥料として登録され、販売が可能となります。
つまり、汚泥を原料としていて普通肥料の登録の無い肥料はただの廃棄物でしかありません。
登録すれば終わりではなく、生産工場での抜き取り検査など国の機関による事後のチェックもあります。
そもそも下水汚泥と一口に言っても、発生地域によりその性状には違いがあります。農村部と都市部では違うということは容易に想像できるかと思われます。
すべての下水汚泥をコンポスト化できるわけではないのです。
多くの場合は下水道施設を管理する自治体が事前に汚泥そのものの分析を行い、肥料化に適合するものだけを民間の処理業者に処理委託を行います。
(産業廃棄物となっておりますのでほとんどの場合、入札により処理業者を決定しています)
自治体だけでなく処理委託を受ける業者と相互に確認した方が良いと考えています。
当社が関係していないプラントにおいても、下水汚泥は多く取り扱われており、現在も生産、販売等がおこなわれています。